高専の後輩への”アドバイス”(就活・学生生活)

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”アドバイス”の概要

学校で、とある低学年の皆様にお話をする機会を頂いたので、そのときに紹介した学校生活や就職活動を通じたアドバイス(?)について、ダイジェスト版として、こちらにも書いておきます。

参考にしていただければ幸いです。

学校生活を通じたアドバイス

単位は余分にとっとこう

沼津高専では、1〜4年次はほとんど必修科目となっており、4・5年生の一部の科目で受講するかどうかを選択することが出来る選択科目が設定されています。

自分の単位数と、卒業要件とを見比べて、自分に必要な選択科目を取ることになりますが、選択科目は再試験や再評価が原則実施されないために、単位を取得できる保証が有りません。

その関係で、「卒業に必要な単位は4単位だけど、単位取れないかもだから余分を持って8単位分の選択科目を受講する」と言った状況に陥る可能性があります。また、5年に設定されている科目の難易度は高いため、受講するモチベーションが低い場合、受講してもあまり意味のない状況になります。

そのため、個人的には、5年進級時までに4〜6単位を、外部単位制度や高専間科目提供の制度を活用して余分に単位を取得しておくことを強くおすすめします。

5年で興味の薄い科目を単位のために受講したり、単位が取得できるか不安になりながら選択科目を受講するのは精神衛生上も良くないと思いますので、時間に余裕のある低学年のうちに余分に単位を取得しておきましょう。

資格はとっとこう

上のアドバイスと共通する部分もありますが、可能であれば低学年の内に資格試験を受けておくことをおすすめします。

というのも、単位が貰えたり(外部単位)、就活の面接のネタになったり、資格試験で出題された知識が学校の定期試験で出てきて試験を無双出来たり、いろいろなメリットがあるので、おすすめです。

特に、高専卒業後に就職を考えている場合、いつか会社命令でとる資格もあったりするので、在学中に自発的に資格を取りに行けば、試験を受けるモチベーションを少しは高く持てると思います。

おすすめ資格>基本・応用情報技術者

情報系に行くにせよ、行かないにせよ、基本情報技術者の試験は受けておくと、情報系の知識の下地が出来るのでおすすめです。

2023年4月から基本情報はCBT化されますので、受験しやすくなってます〜

両方の資格取れれば、2022年度現在5単位の外部単位がもらえます。

おすすめ資格>3級知的財産管理技能検定

特許とか著作権とかの知財関係の問題がやたらめったら定期試験に出題されたり、いろんな資格試験で出題されたりするので、低学年の内に、知財に関する基礎的な知識を得ておくと、そのへんの定期試験・資格試験を無双出来ます。

おすすめ資格>危険物取扱者 乙四

製造業であれば、ほぼ100%でこの資格が求められます。ってくらい必要な資格です。

どうせ必要な資格ですし、勉強してないと意外と落ちる資格でもあったりするので、早めに取っておきましょ〜

進路は悩んどこう

就職or進学で悩んでるなら、4年進級時くらいまでは、悩むと良いと思います

というのも、どっちの進路が正解って訳でも無いと思いますし、低学年の内に、少ない情報の中で進路を決断しちゃうほうが危険とすら思います。

大学のオープンキャンパスとか、合同説明会とか、インターンシップとかで情報を集めてから決断しても遅くないと思います。

ーーーもちろん、就職か進学か、悩めるだけの成績は必要だよ!(1つの指標としてGPA3.0以上)

勉強法を見つけよう!

高専に入学してから、自分なりの勉強法が見つけられているかどうかって結構重要だと思います。

中学までは、暗記でなんとかなっていたとしても、高専の、特に専門科目ではその勉強法は通用しないと思います。

僕の場合、2年生の夏くらいに自分なりの勉強法が出来て、少し勉強が楽になりました。

頑張っているのに、クラスの上位10位になれないのであれば、先生におすすめの勉強法を聞いてみるなり、方法を変えてみるなり、工夫してみると良いと思います。

僕の場合は、低学年のうちは、高校の内容と被る部分があるので、高校生向けのスタディーサプリとかも使ってました。外部のコンテンツを使うのも1つの手段だと思います。

高専生が会社を選ぶ上で

会社との出会い

高専生が会社と出会う機会はそこまで多くありません。

2〜4年生の工場見学、3年のインターンシップ説明会、4年のインターンシップ・合同説明会、5年の就職祭辺りが主な出会いの機会となりますが、全て合わせたとしても20社にも至らないと思います。

いろいろな会社を比較して、自分の進みたいと思う道を進むためには、情報を積極的に集める必要がありますし、1社1社の採用担当の方との出会いがとても希少な機会であることは言うまでもないでしょう。

会社の情報を集める上で

情報を集める上で、

・一般的な就活サイト(マイナビなど)

・高専特化型就活サイト(高専プラスなど)

・学校・学科のサイト

の3種類のサイトを有効活用すると良いと思います。

一般的なサイトの場合、高専に求人が来ているかどうかはわかりませんが、情報量が多く、口コミなどを参照できることがあります。

高専特化型就活サイトの場合、沼津高専に求人が来ているかどうかはわかりませんが、高専に求人を出している企業か否かを判別することが出来ます。また、高専生向けのイベントを実施してくださる会社さんもあります。

工場は比べてみると

高専生の就職先は製造業が多いです。

そして、製造業の会社といえば、、、、、! 

そうです、あのメカメカしい(?)工場があるってことです。

私は、何社かの工場を工場見学で訪問させていただきましたが、「工場って比べてみると面白い」んです。いろいろなところに違いがあって、工夫があって、とにかく面白いんです。

ぜひ、工場は作業着1つとっても違いがあって面白いので、いろいろな工場を見て、比べてみてください。

就職活動を通じたアドバイス

会社を選ぶ上で2つの指標を見よう

ここからは、”就職”する人向けのアドバイスになります。

会社の理念とか、売ってる商品とか、目に付きやすい所に目を奪われがちですが、会社を見るときは、必ず、2つの数字も見るようにしてみてください。

それが、

時価総額」「営業利益率

です。

時価総額は、投資家による会社の将来性の評価。営業利益率は商品にどれだけの利益を載せられているか(=載せられる仕事をしているか)ということを指し示しています。

つまり、「時価総額」を見てみれば、その会社のある程度の未来が見えますし、(客観的に会社を評価できる)

「営業利益率」は、多くの場合、給与や福利厚生の向上に寄与する指標です。(高いほど充実する場合が多い。)

会社を見るときに、同業他社の「時価総額」と「営業利益率」を比べてみて、数字に大きな違いがあれば、その理由を考えてみてください。

受ける会社を悩んだ場合、「時価総額」が高い方の会社の方が良いと思います。

これと言った会社がないなら

「将来に行きたい会社なんて無いな〜。」

なんて、考えているそこのあなた!

独立行政法人や(旧含む)特殊会社を1つの候補に入れてみると良いと思います。

というのも、独立行政法人や(旧)特殊会社は元々国が作った会社なので、多くの場合で国民生活に深く関わる業界の会社が多く、おすすめの会社が多いからです。

具体的には、

独立行政法人 造幣局・国立印刷局

特殊会社 JR各社 NEXCO各社 東京メトロ NTT(東・西日本)

(旧)特殊会社 JR各社 J-POWER

辺りが高専からの就職実績が有り、おすすめの会社です。

もちろん、特殊会社に就職しろと言っているわけではないですよ〜。上に書いてある会社を一回調べてみて、業界に興味が出たら、同業他社とかも調べてみたりしてください。

そしてーーー!ここまでしっかり見た人の中には、「おめー矛盾してんじゃね−か」って言いたげな人もいるでしょう!そうなんです、独立行政法人や一部のJR、NEXCO、東京メトロは、今の所、非上場なので、、、、時価総額を調べられません!!!

そもそも独立行政法人に上場という概念も、営業利益率という概念も欲しくないですし、、、。

ですが、安心してください!独立行政法人や、一部のJR、NEXCO各社、東京メトロの将来性云々は(当面の間)全く問題ないと思いますし、仮に潰れるってなっても国や地方自治体がお金を注入すると思うので、まず潰れません。

NEXCOや東京メトロは今後上場しそうな雰囲気はありますが、とりあえず、上に書いてある会社は時価総額や営業利益率は考えなくて大丈夫です!!どっちかっていうと、会社の雰囲気とかを実際に見に行って、自分に合いそうかどうか調べたほうが良いと思います。

キャリアへの考え方

会社の考え方として、

・就職後、ある程度職種のルートが決まってる

・就職後、各自の希望に合わせて職種を決めていく

の2つの種類の会社があります。

前者はインフラ系の会社さんとかに多い印象です。後者は、総合職で高専生を採用する会社さんに多い印象です。

当然、後者の場合、自分の希望と、会社の都合が合えば、高専生が人事や経理等の職につく可能性もあるということです。前者の場合、原則、そういったことは起こりません。

どっちの考え方が良いというわけではないですが、自分のキャリアへの考え方と合わせて、どっちの考え方の会社が良いのか考えながら、説明会とかに参加してみると良いと思います。

バイトはしておこう!

バイトはしておくと良いと思います。

一回働いてみると、働くってことがどういうことか分かると思うので、就職後の精神的な負担を少しは軽減できるんじゃないかなと思っています。

あと、面接のネタにもなったりするので、短期間でも働いてみると良いと思います。

まとめ

・単位はとっとこう
・資格もとっとこう
・進路は悩んどこう
・自分なりの勉強法を見つけよう

・会社との出会いは意外と少ない
・情報を沢山集めよう
・工場は比べてみると面白い

・会社は「時価総額」「営業利益率」の2つを見よう
・特殊会社系の会社はおすすめよ
・キャリアへの考え方。あなたはどっち?
・バイトはしといたほうが良い

質疑応答を通じた部分の内容を増やしたり、アドバイスの背景の部分を細かく書いたりしました。

高専低学年のときは進路について”よくわからない”ことが多いと思いますが、情報収集だけは早めにしておくことをおすすめします。

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